皆藤齋「ジャングル-7,000,000」(1F)
藤原圭一郎「Stone with eyelids」(1F・2F)

2017/08/05[土] - 2017/08/22[火]
Reception; 2017/08/05[土] 2017/08/05(sat) 18:00-20:00
MORI YU GALLERY KYOTO

皆藤齋「ジャングル-7,000,000」(1F) <br>藤原圭一郎「Stone with eyelids」(1F・2F) : �ʐ^1

<休廊日のお知らせ>
8月11日(金)、14日(月) - 18日(金)は休廊いたします。

<開廊日のお知らせ>
8月7日(月)・8日(火)、21日(月)・22日(火)は開廊いたします。 


モリユウギャラリーでは8月5日(土)から22日(火)まで、
皆藤齋「ジャングル-7,000,000」/ 藤原圭一郎「Stone with eyelids」を開催いたします。
お誘い合わせのうえ是非ご覧ください。

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人間は他人には理解しがたい術によって恍惚を得、さらに何かを生み出しているという考えの元、それを受け入れるための自嘲や反道徳性も含めたナルシズムを扱う。
 "ジャングル-7,000,000"では美術大学進学によって生み出された700万円の奨学金=借金(student loan)を背負っていながらもこれから作家として生きていこうと考えている本人の状況をベースに、寒色で描かれた人工的な" ジャングル"を描いた作品を主に展示する。


皆藤齋(1993年札幌市生まれ)は東北芸術工科大学卒業。
現在、京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程(絵画専攻)2年。2016年「Tohoku」(代官山 T-site、東京)、2017年「タイガーのテクニック」(京都市立芸術大学、京都)など。2017年クマ財団クリエイター奨学金 1期生。


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日々のささいな仕事を誰に向けるともなく繰り返すこと、その反復が実を結ぶのは、自らの手元を離れていくような不在性が浮き彫りにされる、ある例外的な瞬間を目の当たりにするときです。

分かちがたい有機性と「分離」の内奥に到来するものとの交錯。

画面を未分化な状態にとどめて、その表層を横滑りしていく運動と翻訳を積み重ねていくこと自体が、結末のない、自律的な習作だといえるでしょう。

「もうひとつ目があるだろう、
 ひとつの見知らぬ目が、
 ぼくたちの目の傍に—
 石の瞼の下で 押し黙って。」*

過去から未来へと横たわる現存を把握し、追想する、マルテの断片的なモノローグが手記という体裁をとっているように、
物語とは距離をおいた場所から、物語のそとで起きているできごとに目を向けることは、ひそやかな反抗であると同時に、覆い隠されてしまったまなざしを示してくれるように思えてならないのです。
藤原圭一郎

* パウル・ツェラン『言葉の格子II - 確信』より抜粋 中村朝子=訳 青土社

藤原圭一郎(1992年兵庫県生まれ) は、2017年現在、武蔵野美術大学修士課程美術専攻在籍。絵画や映像による作品を制作・発表、音楽などを手掛ける。